映画

「映画界はもっときっちりした女性の役が増えるべき」サイモン・ペグのインタビュー記事翻訳

Twitterで紹介した、サイモン・ペグが映画業界におけるジェンダーの偏りについて提言したインタビュー記事を訳しました。誤訳・誤認多々あると思いますので何かあればコメント欄etc.でご指摘くださいませ。こなれていない訳文ですみません。原文はこちら *…

我らの魂は進撃する:『グローリー/明日への行進』感想

キング牧師を主役に据えた初の長編映画で、黒人の選挙権獲得のために行われた「セルマの行進」あるいは「血の日曜日事件」を題材にしています。監督はこれが長編2作目の黒人女性エヴァ・デュヴァネイ。本年度アカデミー賞主題歌賞受賞。 本作はキング牧師が…

映画短評『Mommy』&『サンドラの週末』(ネタバレあり)

カンヌ映画祭の翌日に去年のコンペティションに出品された作品を二つ観てきました。どちらもマイノリティの人々が社会の理不尽なシステムに翻弄されながらも、個人としての尊厳を守り抜こうとする姿を描く点で共通していると思います。両作品、特に『サンド…

映画短評『インヒアレント・ヴァイス』&『パレードへようこそ』

『インヒアレント・ヴァイス』 本国の評を見ると『ビッグ・リボウスキ』、『ロング・グッドバイ』、『チャイナタウン』の名前を見ましたが、個人的にはそこに『キッスで殺せ』を付け加えたいです。人物のヘンテコ具合と突拍子のなさ、不可解さはこちらに近い…

芸術について語るときに彼らの語るべきでないこと:『バードマン、あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』感想【ややネタバレ】

今年のアカデミー賞で作品賞を含む4部門を受賞した話題作。スーパーヒーロー映画『バードマン』で名を馳せた俳優リーガン・トムソンは、落ち目となった今ブロードウェイで米文学の巨匠レイモンド・カーヴァーの短編を舞台化することでキャリア復帰を図ります…

番犬は太るか死ぬしかない:『アメリカン・スナイパー』感想

イーストウッドによるイラク戦争の「伝説の狙撃手」と呼ばれたクリス・カイルの半生の映画化です。 「これは西部劇だ」という意見は以前にちらっと耳にしたのですが、確かに個人的に脳裏をよぎったのは『許されざる者』でした。『許されざる者』はカウボーイ…

2014年映画ベスト10&俺デミー賞

周りの人がやっているのを見るとやっぱり自分もやりたくなるよね、ということでベスト10を考えてみました。LEGO®ムービーとかインサイド・ルーウィン・デイヴィスとか見逃しもいっぱいあるのですが…イグレシアスも観れなかったし… *12月公開でも2014…

そのままの君を愛してる:『FRANK』感想【ネタバレ】

今を時めくスターであるマイケル・ファスベンダーがお面を被ったままで出演していることで話題になったこの映画、80年代を中心に活躍したイギリスのコメディアン、フランク・サイドボトムがモデルと言うのでてっきり彼の伝記映画だと思っていたのですが、イ…

優雅な生活が最高の復讐である:『グランド・ブタペスト・ホテル』【ネタバレ】

ウェス・アンダーソン監督の、シュテファン・ツヴァイクの著作を元にした新作です。とある国で少女が紐解くのは小説『グランド・ブタペスト・ホテル』。それは作者が、過去に栄華を誇ったホテル、グランド・ブタペスト・ホテルに泊まった際に聞いた話をまと…

政治的でない友情はない:『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』【ネタバレ】

ご存じアベンジャーズのリーダー、キャプテン・アメリカの2作目にして『アベンジャーズ2』のプレエピソードです。S. H. I. E. L. D.の根幹に関わる巨大な陰謀を発見してしまったキャプテンとブラック・ウィドウ。しかし2人は裏切り者として組織に追われて…

~WTFグローバリズム!?~『ワールズ・エンド』感想【ネタバレ】

エドガー・ライト監督、サイモン・ペグ&ニック・フロスト脚本いわゆるニッペガーによるコルネット・トリロジーの最終作。過去のどんちゃん騒ぎを忘れられない中年5人組が故郷に帰ると宇宙人か何かに町が占拠されており、パブを巡り酔っぱらいながら世界を救…